私がどうやって朝型人間になり、新しい語学を習得し、5倍の本を読むという2015年の目標を達成したか

上に挙げた私の例も、毎晩本が読めるようになってから、フランス語に集中するようにしました。そしてフランス語レッスンが難なく毎日できるようになってから、早起きに集中するようにしたのです。


私は、一度に取り組む習慣は1つと決めています。その習慣が、毎日造作なく無意識にできるようになってから、新しい習慣づけを始めています。


フランス語:毎朝1レッスン

フランス語は、以前にも少しかじったことがありましたが、続けることができませんでした。その後、本気でフランス語がうまくなりたいと思ったときに始めたのが、毎朝コーヒーを飲みながら、語学アプリ『Duolingo』のレッスンを1つだけやるという習慣でした。

1レッスンにかかる時間は約5分なので、ほんの小さなコミットメントです。またリラックスしてコーヒーを飲みながらでもできるくらい簡単なものです。私はそのうち、1レッスン以上をこなすようになり、2~3レッスン、気分が乗ってきたときには4~5レッスンやるようになりました。


習慣に取り組んでいたときは、その日のノルマをクリアするための量にひたすら集中していました。常に、小さな日々の努力に目を向けるようにするのです。しかしあとで自分の進歩を振り返ってみると、日々の習慣がいかに大きな成果になったかに気づきます。


読書:毎晩1ページ

毎晩寝る前に、1ページだけ読むことからスタートしました。それ以上読むことも多かったですが、1ページしか読めなくてもよしとしました。

あとで、習慣がしっかり身についてから、タイマーをかけて15分読み、やがて寝る前に30分、そしてほぼ毎朝30分読むようになりました。

1日1ページが積み重なり、2013年には7冊しか読めなかったのが、2014年には22冊になり、2015年は33冊読むことができました。これは、2013年のほぼ5倍になります。

私は1年半かけてこの習慣に取り組んだのです。長く聞こえるでしょうが、思い返してみればそうだったというだけのことです。


スコット・H・ヤングの言うように、私たちは皆、自分の力量を過信する傾向にあります。未知のことに挑戦する場合は特にそうです。スコットは、より現実的な計画を立てるには、実際、自分が思うような時間とエネルギーの2割しか費やせないと想定するよう勧めています。


小さく始めるという方法ならとても効果的で、逆にスーパーパワーになると言えます。デンタルフロスならこんなふうにするとよいでしょう。まず、その習慣を最小単位──この場合、1本の歯をフロス──で実践するのです。これでもフロスはフロスです。しかし、これで口腔衛生が飛躍的にこうようすることはないでしょう。

効果が発揮されるのはここからです。最初は、ひたすら毎晩1本フロスすることにのみ集中します。それを1週間以上、さらに2週、3週、4週と続けます。この習慣を続けるのは、とても簡単だからです。1本だけならがんばる必要もなく、やらない言いわけすらできません。いったん1本だけのフロスが難なくできるようになったら、2本に増やします。

毎晩2本だけのフロスをしばらくのあいだ続けます。そして3本に増やします。徐々に本数を増やしていきますが、一足飛びはけっしてしないことです。面倒になるからです。


やがて私は、小さく始めるという発想に出会いました。ポイントは、毎日繰り返すことに集中し、その習慣がもたらす効果などは気にしないことです。つまり、最初は質より量を優先するのです。


• フランス語を1日5分練習する習慣によって、基礎的なフランス語の読み書きと会話ができるようになった。
• 毎晩1ページの読書習慣によって、過去2~3年に比べ5倍の読書量をこなせるようになった。

要するに、毎日の小さな習慣をコツコツ積み重ねることで、長期的に大きな成果を生み出したというわけです。