記憶しておきたいことは、声に出して読み上げよう

 ものを覚える秘訣は、どうやら声に出すことらしいです。

これは「生産効果(production effect)」といい、物事を記憶する一番の方法は声に出すことだという研究結果が、カナダの研究者たちによって(2010年に一度証明された後)再確認されたとCBC Newsが伝えています。

ウォータールー大学心理学教授であるColin MacLeod氏が「生産効果」と呼ぶこの現象は、覚えるべきことを声に出すと、情報が符号化(情報を覚えるときに自分が覚えやすい形式に置き換えて取り込むこと)されやすいというものです。

MacLeod教授の研究チームは、単語を黙読する、声に出して読み上げる、他人が読み上げたものを聞く、自分が読み上げた録音を聞く、という4種類の方法で、参加者にランダムな単語の一覧を記憶させ、成績を調べました。

その結果、最も多くの単語が覚えられたのは、単語を読み上げた参加者で、2番目は、自分の読み上げの録音を聞いた群、3番目は、他人の読み上げを聞いた群、そして最も成績が悪かったのが、覚えるべき単語を黙読した群でした。

MacLeod教授によると、この秘訣は、学習素材だけでなく、日常生活でも効果的だそうです。たとえば、コンロを消すときに「コンロを消した」と声に出して言うと、家を出る前に消したことを忘れにくいといいます。