「ドネアには興味がないんだ」井上尚弥との対戦を“熱望”するカシメロ。しかし、陣営は母国の英雄と「交渉中」と地元紙

“モンスター”との対決は来年へお預けか。

 

 8月14日、WBO世界バンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)はギジェルモ・リゴンドー(キューバ)を判定の末に撃破。その後、勝利インタビューで、WBAスーパー&IBF同級王者・井上尚弥(大橋ジム)へ中指を突き立てるなど、再三挑発を繰り返してきた。

 先日も、公式YouTubeにアップロードした動画で「次戦は12月11日のナオヤ・イノウエだ」と発言していたカシメロ。しかし、プロモーターを務めるショーン・ギボンズ氏によると、現在はWBC同級王者のノニト・ドネア(フィリピン)と交渉中で、その勝者が井上と対戦する予定だという。フィリピン紙『Rappler』が伝えている。
 
 記事内では、カシメロのトレーナーを務めるノノイ・ネリ氏のコメントも紹介されており、「カシメロにはイノウエを指名したいが、その件はショーンに任せている」とのこと。なお、カシメロはフィリピンへ帰国し、9月の第3週までに再びアメリカへ渡るそうだ。

 また、フィリピン紙『Business Mirror』の取材に応じたカシメロは、「(ノニト・)ドネアとの対戦には興味がない。それよりもイノウエだ」と改めて熱意を強調。一方、ギボンズ氏は、ドネア戦について「今はまだ話せないが、それを発表するかはPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)次第だ」と話している。

 現時点で正式な発表はなく、カシメロが12月11日に次戦を行なうことは確実という状況。はたして今後、3人によるボクシングファン大注目の戦いはどのような展開を見せるのか。その動向から目が離せない。